【新潟・小千谷市】雪かきボランティアレポート Vol.2

雪かきボランティアに参加した引地史恵さんにインタビューしました。

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手前:引地史恵さん。活動初期と最後の2度に分けて、雪かきボラに参加。


小千谷市での雪かきボランティアに参加しようと思ったきっかけを教えてください。

A:
ピースボートのことは、元々知っていました。実は私も地球一周の船旅に参加したいと思っていて。災害支援のボランティアに参加したのは、昨年7月が初めて。石巻に行きました。何度か足を運んでいますが、12月はほぼ石巻にいて仮設住宅支援などに関わっていました。あ、和歌山でも台風被害へのピースボートの緊急支援に参加しました。

 

Q:
「災害ボランティア・リーダートレーニング」も受講してましたよね?

A:
目の前のボランティア活動だけでは、考えてなかったことが沢山あったと気付きました。石巻での活動は7月が最初なので、震災直後のことは知りません。新潟で初めて、活動の立ち上げ段階に立ち会いましたが、受け入れ側の体制づくりなどトレーニングで学んだことを現場で実践する機会になりました。特に、人との繋がり、関わり方の大切さを改めて意識するようになったと思っています。

 

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Q:
実際、小千谷で活動してみての感想は?

A:
雪って、ホントに重いんですね(笑)かなり重労働でした。
今までは、テレビの中の出来事だったので。雪国の人の大変さが、少し分かった気がします。でも、そんな中でも、雪と共存しようというか、逞しさにも同時に触れることができたのが良かったです。住民の方々とも色んなお話をしました。私たちに作業のいろはを教えてくれた岩渕さん(愛称:米太さん)から聞いたお話は忘れられません。

 

Q:
少しその話を聞かせてもらえますか?

A:
はい。2月29日、活動を終えた夜、東京に戻るバスの時間まで時間があったので、宿泊施設でのんびりしていました。そこに、これまでも何度もお料理を差し入れてくださった新保さんがいらっしゃって、米太さんも呼んでのお茶会になったんです。

米太さんは、学生時代だけ東京で過ごしたけれど、それ以外はずっと小千谷で暮らしてきたそうです。生活が一変したのは、中越地震の時。混乱の中、小学校に取り残され、しばらくして亡くなってしまった生徒がいたそうです。「助けることができたかもしれない命を救えなかった。その悔しさ、痛みをこの町は背負うことになった。それに震災で被害を受けたのは、周りもみんな同じ。自分だけじゃないから、苦しいなんて言えない。でも、苦しいんだよ」と。

 

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Q:
具体的に受けた被害だけじゃなく、震災の記憶はずっと残っているんでしょうね。

A:
そうかもしれないですね。でも、忘れられないのは、それだけじゃなくて、その後にぽつりと話してくれた言葉なんです。

「あん時にさぁ、心の隙間みたいなもんを埋めてくれたのが、ボランティアだったんだよなぁ。自分の住んでるとこでもねぇのにさ、一生懸命働いてくれんだよ。それにさ、元々知ってる奴じゃねぇからさ、ボランティアに若い子たちだったら、なんか愚痴とか困ってることとかも話せるんだよな、みんな。住民同士じゃお互いに言えないのに」

そうだったんだ、だから今回も町の方々は、あんなにも温かく私たちを受け入れてくださったんだと気付きました。前に来たボランティアさんたちが築いた人の関係がちゃんと、つながっているんだ、と。

石巻でも何度か耳にしていました。「今までのボランティア一人ひとりの積み重ねが今の活動に繋がっている。だから、いまの自分たち一つひとつが次に引き継がれていく」って。米太さんのお話で本当にそれを実感しました。このことを私もちゃんと伝えていかなきゃ、って思ってます。

 

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Q:
何トン分、雪かきをやりました!って具体的な成果はもちろん大事ですが、それ以外にもボランティアだからできることがあるのかもしれないですね。

A:
もうちょっとだけ、さっきの続き。どうしても、言いたくて。
米太さんの「心の隙間みたいなもんを埋めてくれたのがボランティアだった」という言葉は、これからも石巻での活動を続けようと思う私の答え、だと思っています。炊き出しとか、泥かきとかは目に見えて成果が分かりますが、仮設住宅の支援などは「自分が本当に役に立ってるんだろうか?」って不安になることもあると思うんです。自分もそうでした。

でも、いまは積み重ねの段階なんだと思います。目の前の人に対して誠実に、丁寧に相対すること。私には特別な技能も資格も才能も無いから、できることとはそれぐらいです。でも、それが繋がって、いつか住民の方々に「あの頃、ボランティアさんと話した時間があって良かった」と思って貰えたら、とっても嬉しいだろうな、と思っています。また、小千谷に行かなきゃ、ですね(笑)

 

(Vol.3 に続く)