2年後の収穫を目指して 牡蠣養殖の再開

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牡鹿半島鹿立浜――ここが今日の現場です。

上の写真は、少しはなれた高台から撮影したもの。ご覧頂いて分かるように、とっても綺麗な浜。
ここでは、牡蠣やカレイ、蝦蛄に穴子など、絶品の呼び声高い、三陸の海の幸がたくさん獲れる場所。牡蠣はもちろんのこと、穴子に関しても日本に流通する9割は宮城県産だと、地元の漁師さんは胸を張ります。
そんな場所で今日は、2年後の収穫を目指して仕込む、種牡蠣の養殖のお手伝いをさせて頂きました。
ピースボートでは、以前から漁港のロープやブイなどの漁具回収をお手伝いするなど、漁業支援には携わってきましたが、まさか本格的な漁師さんのお仕事をお手伝いすることになるとは思いませんでした。
養殖のお手伝いをさせていただくことになったのは、二日ほど前、この浜に漁具回収で入っていたところ、作業途中に漁師さんから「人数が足りないので手伝ってもらえないだろうか」と声を掛けられたのが始まりです。
しかし誰もが初体験の「牡蠣の養殖」、不安と期待が胸を交差します。

安全確保のため、ライフジャケットとヘルメットをしっかり着用。
漁師さんからも作業内容と注意事項を聞いて、早速船に乗り込みます

そしてすぐに、出港
ピースボートという仕事柄、船に乗るのは慣れていますが、やっぱり出港には胸が躍ります。
漁具回収リーダーのサザンくんも、船に乗り込み漁場を目指す途中にレンズを向けると、険しい顔で水平線の向こうを見つめ漁師気分です

港から数分船を走らせた場所には、等間隔で浮き並ぶブイ。その間には2本のロープが走っています。そのロープを、ウィンチでスルスルっと上げていくと、縦に伸びているロープが出てきます。
そのロープを持ち上げると、ホタテ貝の片割れをロープに挟み込み、ぐるりと巻かれた束が出てきます。

これは、牡蠣の稚貝の付いた束。
どうしてこんな風にグルグル巻きにしているのか漁師さんに伺うと、仕込みの時期よりも前に縦にロープを垂らしておくと、海草や他の貝などが付いてしまいダメになってしまうんだとか。
というのも、海の栄養が一番多いところというのが水面から2mほどの場所なんだそう。
そのため、仕込みの時期までは栄養の少ない海底近くまで沈めておくとのこと。

そんな稚貝の束を船に持ち上げて、横に走る親綱からロープを解き、どんどん船体に積み上げていきます。

これがなかなかシンドイ(汗)。この貝束は、水を吸って結構な重さな上、慣れない揺れる漁船の上。
参加したメンバーの中には早速船酔いになってしまった人も。
それでも、2年後の収穫を目指し仕込みを始めた漁師さんたちの思いに答えるためみんな奮闘していました。
(ま、でも実のところ、漁師気分でテンションが上がっていたってのもあるかもしれません笑)
貝束を積み込んだ船はこんな感じ。山盛り満載です

なんとか上げきったところで、お昼休憩。
陸に上がると、これまでも協力し合いながら支援活動を続けてきた日本財団のみなさんが、ひび割れた漁港の道路の修理などをしていたのでパチリ。
下の写真中央の黒沢さんは3月からずっと石巻で活動を続けており、他の災害支援経験も豊富で頼りになる兄貴です。黒さん、いつもありがとうございます

さて、青空の下、心地いい海風に吹かれながら昼食を摂り、ゆっくり休憩したところで午後の部開始です。
さあ、午後も頑張っていきましょう。
まずは、午前中に積んだ貝束を山盛り乗せた船に乗り込み、仕込みの場所へ。

到着すると、先ほどと同じようにブイの付いた親綱が海面から僅かに下に漂っています。
今度はこの親綱に巻かれていた稚貝を伸ばして括りつけていく作業です。

こんな感じで牡蠣の仕込みをしていきますが、1時間ほど作業をしたところで「んじゃ、そろそろ戻るよ」と、漁師さんが作業を切り上げて港に戻ります。
実は、昼食のときに漁師さんから、「今日は地元の中学生が「獅子風流(ししふり、という獅子舞の伝統芸能。)」をやるから、みんなにも見てもらいたいからちょっと早めに上がろう。」と、お誘いいただいたのです。

そんなことで、船は港に戻ります。
僕らが乗せてもらった船も、この小さな港に似合ういい雰囲気を出していました。
ちなみに中はこんな感じ。
こんな船に乗って海を眺めていると、いつもピースボートの船の上から眺める世界中の港を思い出し、このままどこかへ出航したくなってしまいます(笑)。
この小さな漁港の感じや漁船を見ると、個人的には、イースター島の海を思い出してしまいます。
本当に綺麗なんですよ。みなさんも一度は是非!!
なんて、海と船のことになると、どうしても長くなってしまいますね。先へ進みましょう(笑)。

着岸後、車に乗り込み山を一つ越えて隣の浜へ行くと、子どもたちがなにやら太鼓などの準備をいそいそと始めています。
テキパキと準備を整え整列すると、向上を述べて太鼓と笛の音、そして子どもたちの唄が始まりました。

聞いていると突如、大きな獅子舞が登場!!
そして、観客の頭の上で大きな口をあけたかと思うと、「パカンッ」と大きな音を立てて勢いよく噛み付く振りをします。

いつもは冬場に行うこの「獅子風流」。
近くの荻浜中学校の生徒たちが被災した人たちを励ますため、自主的にやろうと決めて各地域を回っていて、僕らに披露してくれたのは、今日一日でなんと8回目!!
「今は大変な時期ですが、僕たち中学生にも復興のために出来ることはやりたいです。」
とは、最後のスピーチの言葉。
そんな子どもたちの思いが詰まった獅子舞を見守る地元の方々も誇らしげ。中には涙を浮かべて見る方も。

お客さんの頭を、次々と「パコンッ」「パコンッ」
無病息災の祈願なんだとか。

地元の方や、誘っていただいた漁師さんたちに混じり、僕らボランティアも「パコンッ」してもらいましたが、近くに来ると大迫力。

こんな風に、地元の催し物に呼んでもらえて本当に感謝です。
明日も続く牡蠣の仕込みをはじめ、これからの活動にもよりいっそう気合が入ります。
牡蠣の仕込みは、今日をあわせて3日で終わらせる予定。
さあ、明日からも「がんばっぺ」

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牡鹿半島鹿立浜――ここが今日の現場です。

上の写真は、少しはなれた高台から撮影したもの。ご覧頂いて分かるように、とっても綺麗な浜。
ここでは、牡蠣やカレイ、蝦蛄に穴子など、絶品の呼び声高い、三陸の海の幸がたくさん獲れる場所。牡蠣はもちろんのこと、穴子に関しても日本に流通する9割は宮城県産だと、地元の漁師さんは胸を張ります。
そんな場所で今日は、2年後の収穫を目指して仕込む、種牡蠣の養殖のお手伝いをさせて頂きました。
ピースボートでは、以前から漁港のロープやブイなどの漁具回収をお手伝いするなど、漁業支援には携わってきましたが、まさか本格的な漁師さんのお仕事をお手伝いすることになるとは思いませんでした。
養殖のお手伝いをさせていただくことになったのは、二日ほど前、この浜に漁具回収で入っていたところ、作業途中に漁師さんから「人数が足りないので手伝ってもらえないだろうか」と声を掛けられたのが始まりです。
しかし誰もが初体験の「牡蠣の養殖」、不安と期待が胸を交差します。

安全確保のため、ライフジャケットとヘルメットをしっかり着用。
漁師さんからも作業内容と注意事項を聞いて、早速船に乗り込みます

そしてすぐに、出港
ピースボートという仕事柄、船に乗るのは慣れていますが、やっぱり出港には胸が躍ります。
漁具回収リーダーのサザンくんも、船に乗り込み漁場を目指す途中にレンズを向けると、険しい顔で水平線の向こうを見つめ漁師気分です

港から数分船を走らせた場所には、等間隔で浮き並ぶブイ。その間には2本のロープが走っています。そのロープを、ウィンチでスルスルっと上げていくと、縦に伸びているロープが出てきます。
そのロープを持ち上げると、ホタテ貝の片割れをロープに挟み込み、ぐるりと巻かれた束が出てきます。

これは、牡蠣の稚貝の付いた束。
どうしてこんな風にグルグル巻きにしているのか漁師さんに伺うと、仕込みの時期よりも前に縦にロープを垂らしておくと、海草や他の貝などが付いてしまいダメになってしまうんだとか。
というのも、海の栄養が一番多いところというのが水面から2mほどの場所なんだそう。
そのため、仕込みの時期までは栄養の少ない海底近くまで沈めておくとのこと。

そんな稚貝の束を船に持ち上げて、横に走る親綱からロープを解き、どんどん船体に積み上げていきます。

これがなかなかシンドイ(汗)。この貝束は、水を吸って結構な重さな上、慣れない揺れる漁船の上。
参加したメンバーの中には早速船酔いになってしまった人も。
それでも、2年後の収穫を目指し仕込みを始めた漁師さんたちの思いに答えるためみんな奮闘していました。
(ま、でも実のところ、漁師気分でテンションが上がっていたってのもあるかもしれません笑)
貝束を積み込んだ船はこんな感じ。山盛り満載です

なんとか上げきったところで、お昼休憩。
陸に上がると、これまでも協力し合いながら支援活動を続けてきた日本財団のみなさんが、ひび割れた漁港の道路の修理などをしていたのでパチリ。
下の写真中央の黒沢さんは3月からずっと石巻で活動を続けており、他の災害支援経験も豊富で頼りになる兄貴です。黒さん、いつもありがとうございます

さて、青空の下、心地いい海風に吹かれながら昼食を摂り、ゆっくり休憩したところで午後の部開始です。
さあ、午後も頑張っていきましょう。
まずは、午前中に積んだ貝束を山盛り乗せた船に乗り込み、仕込みの場所へ。

到着すると、先ほどと同じようにブイの付いた親綱が海面から僅かに下に漂っています。
今度はこの親綱に巻かれていた稚貝を伸ばして括りつけていく作業です。

こんな感じで牡蠣の仕込みをしていきますが、1時間ほど作業をしたところで「んじゃ、そろそろ戻るよ」と、漁師さんが作業を切り上げて港に戻ります。
実は、昼食のときに漁師さんから、「今日は地元の中学生が「獅子風流(ししふり、という獅子舞の伝統芸能。)」をやるから、みんなにも見てもらいたいからちょっと早めに上がろう。」と、お誘いいただいたのです。

そんなことで、船は港に戻ります。
僕らが乗せてもらった船も、この小さな港に似合ういい雰囲気を出していました。
ちなみに中はこんな感じ。
こんな船に乗って海を眺めていると、いつもピースボートの船の上から眺める世界中の港を思い出し、このままどこかへ出航したくなってしまいます(笑)。
この小さな漁港の感じや漁船を見ると、個人的には、イースター島の海を思い出してしまいます。
本当に綺麗なんですよ。みなさんも一度は是非!!
なんて、海と船のことになると、どうしても長くなってしまいますね。先へ進みましょう(笑)。

着岸後、車に乗り込み山を一つ越えて隣の浜へ行くと、子どもたちがなにやら太鼓などの準備をいそいそと始めています。
テキパキと準備を整え整列すると、向上を述べて太鼓と笛の音、そして子どもたちの唄が始まりました。

聞いていると突如、大きな獅子舞が登場!!
そして、観客の頭の上で大きな口をあけたかと思うと、「パカンッ」と大きな音を立てて勢いよく噛み付く振りをします。

いつもは冬場に行うこの「獅子風流」。
近くの荻浜中学校の生徒たちが被災した人たちを励ますため、自主的にやろうと決めて各地域を回っていて、僕らに披露してくれたのは、今日一日でなんと8回目!!
「今は大変な時期ですが、僕たち中学生にも復興のために出来ることはやりたいです。」
とは、最後のスピーチの言葉。
そんな子どもたちの思いが詰まった獅子舞を見守る地元の方々も誇らしげ。中には涙を浮かべて見る方も。

お客さんの頭を、次々と「パコンッ」「パコンッ」
無病息災の祈願なんだとか。

地元の方や、誘っていただいた漁師さんたちに混じり、僕らボランティアも「パコンッ」してもらいましたが、近くに来ると大迫力。

こんな風に、地元の催し物に呼んでもらえて本当に感謝です。
明日も続く牡蠣の仕込みをはじめ、これからの活動にもよりいっそう気合が入ります。
牡蠣の仕込みは、今日をあわせて3日で終わらせる予定。
さあ、明日からも「がんばっぺ」

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