マレーシアからのボランティアが大活躍!

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10月18日から22日の5日間、マレーシアからのボランティアチームが石巻にやってきました。漁の再開に向けて奮闘する地元の皆さんと共に活動した模様をレポートします。

 

ピースボートでは、これまでも個人、団体も含めて49ヶ国からのインターナショナル・ボランティアを受け入れてきました。

阪神大震災では、外国人へ情報不足や偏見など日本の国際化の遅れが浮き彫りになりました。その負の経験を払拭しようと、今回も東北に暮らす外国人支援を専門に行っているNGOもあります。そんな中、こうやって日本に暮らす外国人やわざわざ災害ボランティアのために来日して活躍してくれるインターナショナル・ボランティアの存在は、神戸以来、災害救援・復興支援を行ってきたピースボートにとっても本当に嬉しいニュースです。

 

今回のメンバーは、20代から40代の計20名。「少しでも日本の力になりたい」と、はるばるマレーシアから来てくれました。国内で災害救援の活動経験もあり、頼もしいメンバーです。

 

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早朝、活動拠点となるカスカファッション(ボランティア宿泊施設)に到着した一行。

 

飛行機による長距離移動、入国手続き、バスでの移動と、さすがに疲れが溜まっているはずですが、そんな素振りは見せず、元気に合流しました。

 

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作業の準備を終え、短期ボランティアメンバーと一緒に出発前の記念撮影。

 

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人生初のラジオ体操にもチャレンジ。5日間でどれだけ覚えられるか楽しみです。

 

今日マレーシアチームが向かうのは、ここから約1時間ほど離れた荻浜地区。牡蠣の産地として東北有数の漁村です。やはりこの村も津波によって壊滅的な影響を受け、ほとんどの住民の方が仮設住宅で暮らさざるを得ないという状況で、ピースボートではクリーン活動はもちろん、お祭りのお手伝いなどでも支援を続けてきました。そして、今一番力を入れているのが牡蠣やワカメの養殖といった漁業支援です。

 

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船や漁具の流失、地盤沈下などの被害を受けた荻浜の港。

 

今回お手伝いするのは牡蠣の養殖に向けた準備作業で、ロープのねじれを緩めてそこにホタテの貝殻を挟んでいくというものです。

 

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大量に積まれたホタテの貝殻。

 

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初めは漁師さんの見様見真似でしたが、すぐに慣れてどんどんスピードアップしていきました。

 

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もちろん、地元の皆さんや短期ボランティアメンバーも負けてはいられません。

 

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宗教上、豚肉はNG。彼らがちゃんと持参したおかずとご飯の別メニューという食事の工夫も。

 

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午後も作業を続けて、これがみんなが頑張った結果です(他の船にも満載!)。

 

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作業終了後の記念写真。みんな充実感いっぱいのイイ表情をしています。

 

漁師さんに少しお話を伺うと、「いやぁ、今日はずいぶん作業が進んだし、何より一日楽しかった。これから毎日ずっと来てほしいなぁ(笑)」と笑顔でおっしゃっていました。一人一人の頑張りはもちろん、漁師さんの「巻いて巻いて」「ちょっと待って」などの言葉を覚えて作業を引っ張るなど、ムードメーカーとしても大活躍してくれたことが大きかったようです。

 

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カスカファッションでのミーティング。同行したバイリンガルリーダーも活躍してます。

 

2日目以降も荻浜や別の漁港での作業に奮闘してくれたマレーシアメンバー。力仕事や船に乗って作業を手伝った日もありました。同時に、持ち前の明るさで日本人ボランティアの間でも人気者になり、みんながマレーシア語で挨拶を交わすような場面も。

 

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カスカファッションの一角。マレーシア語のあいさつが書かれたポスター。

 

あっという間に5日間が過ぎ、いよいよお別れの時。一緒に作業を行っていたボランティアのみんなに見送られ、歌を歌ったりバスの窓から乗り出して手を振ったりしながら帰国の途へと向かっていきました。直接的な支援だけでなく、その明るさと一生懸命さで石巻に元気を運んできてくれた彼らに、この場を借りてもう一度お礼を伝えようと思います。

「トゥリマカシー!」

 

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マレーシアからのあたたかい支援と想いが心に響いた5日間でした。

 

 

ピースボートでは、今回紹介した荻浜だけではなく、他にもいくつかの港で漁業支援をおこなっています。地元の漁師さんたちは震災後、流された家屋や漁具の片付けに追われ、長く漁ができない日が続きました。船を失って漁業をあきらめざるを得なくなった方もたくさんいます。その後、台風の被害もありました。それでも、地元の皆さんの粘り強い努力とクリーンチームや漁業支援チームの頑張りもあって、少しずつ漁を再会する準備が始まってきました。

牡蠣の養殖をメインとしていた荻浜では、湾内で育ってきていた牡蠣が津波で流されたために多くの漁師さんが一切の収入を失っています。牡蠣は育つのに2~3年かかるため、並行して半年で収穫できるワカメの養殖も新しく始めることになりました。

地元の漁師さんの想いは、

「漁が動き出すことで、一度地元での漁業をあきらめた人間も戻ってきてくれると信じているから。」

 

夏休みが終わり、ボランティアの人数は減少の一方です。ボランティアの力を借りず、自立を目指す動きはもちろんあります。けれど、ボランティアを必要としている現場がまだまだ残っています。

とくに寒くなるこれからの季節は、気持ちが塞ぎ込みやすくなります。遠方から一人でも多くの方に駆け付けることが何よりの支援です。
定期派遣
短期派遣災害ボランティア・リーダートレーニングなど、それぞれの参加方法で、ぜひご協力ください。

 

 

 

All photos by Mitsutoshi Nakamura